朝の支度にどれくらい時間をかければいいのか、ふと気になったことはありませんか。目覚ましを止めてから家を出るまで、毎朝バタバタしてしまうという方も多いと思います。
ほかの人がどのくらいの時間で準備しているのかがわかると、自分の朝を見直すきっかけになります。この記事では、アンケート調査をもとに、朝の支度時間の平均を男女別に紹介します。
あわせて、起床から出発までの動線や、15分で支度を済ませるときの時間配分も提案しています。前日にできる準備や子供の支度を早くするコツ、時短ための注意点も取り上げています。
平均はあくまで目安として、ご自身の生活に合った支度時間を見つける参考にしてください。
朝の支度時間の平均はどれくらい?男性と女性の目安を比較
2012年から2019年に行われた調査をもとにすると、朝の支度時間は、男性でおよそ1時間、女性だと1時間から1時間半ほどが一つの目安です。調査によってデータに幅はありますが、女性のほうが長いという傾向は共通しています。
朝の支度時間はどこからどこまで?身支度と朝食・家事の範囲を整理
ひとくちに「朝の支度時間」といっても、どこまで含めるかは人によって違います。洗顔や歯磨き、着替え、メイク、ヘアセットといった身支度だけを指す場合もあれば、朝食や洗濯、お弁当づくりなどの家事まで含める場合もあります。
この記事では、起きてから家を出るまでの時間を「朝の支度時間」と定義します。自分の支度時間を計測するときも、この範囲で考えると平均と比べやすくなります。
男性の朝の支度時間:仕事に行く日の準備と身だしなみの目安

少し前の調査になりますが、働く20代から50代の男女400人を対象にした調査(株式会社JR東日本ウォータービジネス、2019年)では、起きてから家を出るまでの時間は、男性が平均約57分でした。同じ調査で、男性の3人に1人は、起きてから30分以内に家を出ると答えています。
シチズン時計のWebマガジンが2012年に行ったアンケートでも、朝の身支度にかける時間は、男性が平均54分でした。男性の支度は、洗顔、ひげそり、整髪、着替え、朝食などが主な内容と考えられ、1時間前後が目安といえそうです。
なお、このアンケートで、時間がない朝でも欠かせない身支度として男性が最も多く選んだのは「朝食」で、僅差で「歯磨き」が続きました。
女性の朝の支度時間:メイク・ヘアセットにかかる時間の目安
先ほどの400人の調査では、女性の平均は約82分で、男性より25分ほど長い結果でした。シチズン時計のアンケートでも女性は平均70分で、1時間30分程度以上かける人が半数近くいました。
花王が2018年に、首都圏に住む20代から40代の女性のうち、平日の朝を「忙しい」と感じている600人に聞いた調査では、起きてから家を出るまでの時間は平均約92分でした。出かけるまでにしていることとして、メイク、スキンケア、髪のお手入れやスタイリングを、それぞれ8割以上の人が挙げています。
メイクとヘアセットが加わる分、女性の支度は男性より長くなりやすく、紹介した調査では15分から25分ほどの差がありました。
朝の支度時間に差が出るのはなぜ?データの読み方と生活条件の違い
平均時間に幅があるのは、調査ごとに対象者が違ううえ、一人ひとりの生活条件も大きく異なるからです。
調査・アンケートの回答をどう読む?平均データと生活条件の違い
前の章で紹介した3つの調査は、対象や方法がそれぞれ違います。花王の調査は、朝を「忙しい」と感じている首都圏の女性に絞って聞いているため、平均が長めに出ていると考えられます。シチズン時計のアンケートは、Webマガジン上で回答を募ったものです。また、シチズン時計のアンケートは「身支度にかける時間」を、ほかの2つの調査は「起きてから家を出るまでの時間」を聞いており、カウントする範囲も少し違います。
生活条件によっても、支度時間は大きく変わります。花王の調査では、未婚で働く女性の平均が約72分だったのに対し、子どもがいて働く女性は約105分、子どもがいて仕事をしていない女性は約110分でした。子どもの世話や家事が加わると、自分の支度とは別に時間が必要になるためと考えられます。
平均を見るときは、全体の数値よりも、自分と条件が近い人の数字を目安にするのがおすすめです。
女子学生と働く女性では、朝の支度時間にどんな違いがある?
女子学生と働く女性の支度時間を直接比べた調査は、今回のリサーチでは見つかりませんでした。ただ、一般的な傾向から推測して、違いが出やすいポイントはいくつかあります。
学生の場合は、制服があるかどうか、メイクをするかどうか、授業が何時に始まるかによって、支度時間が変わります。働く女性の場合は、職場の服装のきまりやメイクの習慣に加え、通勤時間や家事の分担も影響します。
花王の調査でも、20代は平均約76分、30代は約86分、40代は約100分と、年代が上がるにつれて長くなる傾向が見られました。自分の立場に近い条件を思い浮かべながら、目安を考えてみてください。
朝の支度はどんな順番が効率的?起床から出発までの流れ
朝の支度は、出発時刻から逆算して起きる時刻を決め、毎日同じ順序でパターン化するのが効率的です。順番が決まっていると、次に何をするか迷う時間がなくなります。
起床時間は出発から逆算する:必要な準備時間とゆとりの考え方

まず家を出る時刻を決め、そこから支度にかかる時間を引いて、起きる時刻を考えます。たとえば、7時30分に家を出たい人の支度が60分なら、6時30分が起きる時刻の目安です。
ただし、ぎりぎりの時刻に設定すると、寝坊や探し物があったときに慌ててしまいます。支度時間に10分から15分ほどのゆとりを足しておくと、余裕が生まれます。
洗顔・朝ごはん・歯磨きの順番を決めて迷いを減らす
順番の一例として、次のような流れがあります。
- トイレと洗顔をすませる
- 朝ごはんを食べる
- 歯磨きをする
- 着替えて身だしなみを整える
- 持ち物を確認して出発する
大切なのは、毎日同じ順番にして、考えなくても自然に体が動くようにすることです。
女性の準備は着替え・メイク・ヘアセットの順番を工夫する
メイクやヘアセットがある場合は、順番によって手間が変わります。たとえば、頭からかぶって着る服の日は、メイクの前に着替えておくと、服にメイクがついたり、メイクが崩れたりするのを防げます。
ヘアアイロン(髪をまっすぐにしたり巻いたりする道具)は高温になるため、使うときは取扱説明書を確認し、温めている間も近くを離れないようにしましょう。温まるのを待つ間にメイクを進めるなど、待ち時間に別の作業を重ねるのも一つの方法です。使い終わったあとは、電源を切ることも忘れないようにしてください。
平日の朝の支度を記録して、時間がかかる工程を見つける

自分の支度のどこに時間がかかっているかは、記録してみると見えてきます。スマホのストップウォッチやメモを使い、洗顔、朝食、着替え、メイクなど、工程ごとにかかった時間を数日分書き出してみましょう。
思ったより時間がかかっている工程が見つかれば、そこを優先して見直せます。記録を1週間ほど続けると、曜日による違いもわかりやすくなります。
朝の支度を15分で済ませるには?最低限の準備と時間配分
朝の支度を15分で終えることは、前日に準備をすませ、朝にすることを最低限にしぼれば不可能ではありません。シチズン時計のアンケートでも、最短で何分あれば支度できるかを聞いたところ、平均は17分(男性15分、女性20分)でした。
15分で出発するための身支度スケジュール例
15分で出発する場合の時間配分の一例です。
- 0分から3分:トイレと洗顔
- 3分から8分:すぐに食べられる朝ごはん
- 8分から10分:歯磨き
- 10分から13分:着替えと髪を整える
- 13分から15分:持ち物を確認して出発
この流れは、服と持ち物を前日に用意してあることが前提です。朝に服を選んだり、荷物を詰めたりする時間は含めていません。
メイク・ヘアセット・洋服選びを短縮できる条件

メイクやヘアセットがある場合、15分に収めるのは簡単ではありません。シチズン時計のアンケートでも、どんなに急いでも30分以上かかると答えた女性は約3人に1人で、男性の約2割より多い結果でした。短縮しやすいのは、たとえば次のような条件がそろっているときです。
- 工程の少ないメイクの手順が決まっている
- 寝ぐせがつきにくい髪型にしている、または前の晩に髪をしっかり乾かしている
- 着る服を前日に決めている
反対に、毎朝メイクの仕上がりや髪型を変えたい日は、15分にこだわらず、そのぶん早めに起きるほうが落ち着いて支度できます。
15分未満を目指す前に確認したい、削れる時間と削らない時間
時間を縮めようとすると、つい大切なことまで削りたくなります。削れるのは、服選びで迷う時間、持ち物を探す時間、なんとなくスマホを見る時間のような「迷う時間」と「探す時間」です。
一方、朝ごはんや歯磨き、身だしなみの基本は、なるべく削らないほうが安心です。無理に15分を切ることにこだわらず、自分が落ち着いて出かけられる時間を基準にしましょう。
朝の支度を早くする方法:前日の準備と時短の工夫
朝の支度を早くするいちばんの近道は、朝にしている作業を前日の夜にやってしまうことです。シチズン時計のアンケートでも、前日の夜のうちに荷物や服を準備しておくという声が多く見られました。
洋服とコーディネートは前日に決めておく
朝の服選びは、天気や気分で迷いやすく、意外と時間がかかります。前日の夜に天気予報を確認し、翌日の服を上から下まで一式そろえておくと、朝は着るだけになります。
迷いやすい人は、仕事の日に着る組み合わせを、あらかじめいくつか決めておくのもおすすめです。
バッグ・鍵・仕事の持ち物は定位置にまとめる
出かける直前に鍵や定期券が見つからないと、それだけで数分が過ぎてしまいます。玄関の近くにトレーやかごを置き、鍵、財布、社員証などの置き場所を決めておきましょう。
バッグの中身も前日のうちに入れ替えておくと、朝は持って出るだけになります。
メイク道具とヘアセット用品は使う順番に並べる
メイク道具やヘアセット用品は、使う順番に並べておくと、手に取るたびに探す手間が省けます。毎朝使うものだけを小さなポーチやトレーにまとめ、たまにしか使わないものは別の場所にしまうと、迷いが減ります。
朝ごはんはパンなど準備しやすい献立を決めておく

朝ごはんは、毎朝メニューを考えるより、パターンを決めてしまうほうが早く準備できます。たとえば、トーストにチーズをのせる、炊飯器の予約機能で朝にご飯が炊けるようにしておくなど、手間の少ない組み合わせを決めておきましょう。予約できる時間や注意点は、お使いの炊飯器の取扱説明書で確認しておきましょう。
曜日ごとにメニューを固定しておけば、前の晩に買い足すものもすぐにわかります。
スマホや探し物で支度が止まらない習慣をつくる
朝、何気なくスマホでSNSやニュースを見ていると、気づかないうちに時間が過ぎてしまいます。支度が終わるまではスマホを見ない、見るのは朝ごはんの間だけにするなど、自分なりのルールを決めておくと安心です。
スマホのアラームを「出発10分前」などに合わせておくと、時間の目安にもなります。
子供の朝の支度を早くする方法:親子で無理なく続けるコツ

子供の朝の支度は、やることを目に見える形にして順番を決め、大人が時間に余裕を持って見守ると進みやすくなります。子供が自分で動ける仕組みをつくることが大切です。
子供の準備はチェックリストで見える化する
子供は、次に何をすればいいかがわからないと、手が止まりがちです。「顔を洗う」「着替える」「朝ごはん」「歯磨き」「持ち物を確認」など、やることを紙に書いて、目につく場所に貼っておきましょう。
字が読めない年齢の子供には、イラストを使うとわかりやすくなります。終わった項目に印をつけるようにすると、子供も達成感を得やすくなります。
着替え・朝食・歯磨きの順番を固定して習慣にする
大人と同じように、子供も毎日同じ順番で支度をすると、少しずつ自分で動けるようになります。着る服は前の晩に子供と一緒に選び、決まった場所に置いておくと、朝の着替えがスムーズです。
順番は家庭ごとに決めてかまいませんが、一度決めたら、しばらく変えずに続けるのがポイントです。
家族で家事を分担し、子供のペースに合わせて時間を確保する
子供の支度に付き添いながら、朝食づくりや洗濯までこなすのは大変です。朝食の準備は一人、子供の着替えの付き添いはもう一人というように、家族で役割を分けると負担が軽くなります。
子供の支度は、大人の思い通りには進まないものです。子供が起きる時刻を少し早めにして、時間に余裕を持たせておきましょう。
朝の時短の注意事項
朝の時短は、朝ごはんや歯磨き、睡眠を減らすのではなく、準備の手間を減らす方向で進めることが大切です。
朝食や歯磨きを省くのではなく、準備の手間を減らす
朝ごはんは手間のかからないメニューにする、歯ブラシは洗面所の決まった場所に置いておくなど、「省く」のではなく「早くする」工夫を考えましょう。
朝の風呂・シャワーは必要?前日の入浴との使い分け
朝にシャワーを浴びると目が覚めるという人もいますが、髪を乾かす時間まで含めると、支度時間は長くなります。時間を短くしたい場合は、入浴を前の晩にすませ、朝は寝ぐせを直す程度にすると効率的です。
どうしても朝にシャワーを浴びたい人は、そのぶん起きる時刻を早めにして、慌てずに済むようにしておきましょう。
朝の支度時間についてよくある疑問と理想の決め方
朝の支度時間の平均は、自分の朝を見直すための目安であって、合わせなければいけない基準ではありません。
平均に合わせるべき?自分に合う理想の支度時間を決める
通勤時間や家族の人数、仕事の内容によって、必要な支度時間は1人1人の事情によります。平均より長いからといって、無理に縮める必要はありません。
理想の支度時間は、次の順番で決めてみてください。
- 数日分の支度時間を記録して、今の自分の平均を知る
- 前日の準備や順番の見直しで、縮められる時間を考える
- 10分から15分ほどのゆとりを足して、起きる時刻を決める
朝に少しでも余裕があると、一日を落ち着いて始められます。できることから一つずつ取り入れて、自分に合った朝の支度時間を見つけてください。


